バリューチェーン分析は競争分析、事業戦略立案などに役立つ手法としてよく活用されています。この記事は、バリューチェーンの意味、目的、やり方などからバリューチェーン分析についてわかりやすくご紹介いたします。
バリューチェーンとは何?
バリューチェーンは、企業が原材料から製品までの商品やサービスに価値を付加するために実施する一連の価値創造活動を指し、日本語で言えば「価値連鎖」ということです。バリューチェーン分析により、自社にどのプロセスで大きな価値が生み出されているか、競合他社よりどのプロセスが優れているのか、または劣っているのかを明らかにし、それをもとに競争優位を獲得するための事業戦略や改善を検討、策定することに役立ちます。
バリューチェーンにおける活動
バリューチェーンはそもそもマイケル・ポーターの1980年の本「Competitive Advantage(競争優位の戦略)」で提唱された概念です。マイケル・ポーター氏により、バリューチェーンは「主活動」と「支援活動」2種類の企業活動からなります。
「主活動」は原材料を製品に作成して、顧客に届けるための一連の企業作業を意味します。「支援活動」は「主活動」をサポートする活動を指します。
- 主活動:購買物流、オペレーション(製造)、出荷物流、マーケティング・販売、サービスの5つのことに分類します。
- 支援活動:調達、技術開発、人事管理、企業インフラの4つのことに分類します。
バリューチェーン分析の目的
1. 自社の強みと弱みを整理、把握できる。
自社のどのプロセスで大きな価値が生み出されているのか、どのプロセスに無駄や問題などがあるのか、バリューチェーン分析により自社の強みと弱みを明らかにすることができます。さらに、強みを活かし、弱みを克服するための改善に役立ちます。(これもバリューチェーン分析はSWOT分析を行うための強みと弱みの整理に活用できる理由になります。)
2. 競合分析に活用できる。
自社と競合他社のバリューチェーンの比較を介して、相手の戦略や計画などを予測でき、競争優位を獲得するための効果的な戦略計画や策定は明確にします。
バリューチェーン分析のやり方
バリューチェーン分析を効果的に実施するには、以下の4つの手順が必要です。
バリューチェーン分析の事例
まとめ