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インタ ロック 回路とは?基礎知識・書き方を解説

インタロック回路は、安全性や制御性を向上させるために広く利用されています。特に機械や電気システムにおいて、不正操作や誤動作を防ぐ役割を果たします。本記事では、インタロック回路の基礎知識から具体的な使用例、回路図の書き方、そして無料で使える回路図作成ソフト「EdrawMax」について詳しく解説します。

 

1.インタ ロック 回路とは?

インタロック回路とは、特定の条件が満たされた場合にのみ動作を許可する安全制御回路です。この回路は、機械や電気システムの誤操作や危険な動作を防ぎ、安全性を確保するために設計されています。例えば、家庭用洗濯機では、ドアが閉まっていないと洗濯が開始されない仕組みがインタロック回路の一例です。インタロック回路は、複数のスイッチやセンサーが連動し、全ての条件が満たされた時にのみ回路が閉じてシステムが動作します。

 

インタロック回路図は、システム全体の動作を視覚的に示すものであり、産業用機械やエレベーターのドア、家庭用電化製品など、さまざまな用途で使用されます。回路図の作成には、標準的な記号を使用し、各要素を明確に示すことが重要です。シンボルの配置、直線や角度を意識した配線、そして分かりやすいラベル付けにより、見やすく理解しやすい回路図が作成できます。インタロック回路の設計と理解は、安全で信頼性の高いシステム運用に不可欠です。

インタロック回路図の図例

図1

図1は、典型的なインタロック回路の使用例を示しています。ここでは、モーターが動作する前に特定の安全条件(例えば、保護カバーが閉じていること、保護カバーがロックされていること)が満たされていることを確認します。この回路では、スイッチS1とS2が閉じている場合のみ、モーターMが動作します。スイッチS1は保護カバー、スイッチS2は保護カバーのロックに連動しており、カバーが開いている場合はスイッチがオフになります。

 

2.インタロック回路の動作を説明

インタロック回路は、複数のスイッチやセンサーが組み合わさって動作します。以下のステップで動作を理解しましょう。

2.1 初期状態:全てのスイッチがオフの状態。

例えば、家庭用洗濯機の場合、フタが開いている状態やロックされていない状態が該当します。この状態では、モーターは作動しません。インタロック回路図においては、初期状態で全てのスイッチがオフであることにより、電流が流れず、システム全体が静止状態を保ちます。この段階で安全が確保されており、システムは次の動作条件が満たされるのを待機します。

2.2 条件の確認:特定の条件(例:保護カバーが閉じる)が満たされる。

フタが閉まると、最初のスイッチ(S1)がオンになります。しかし、まだモーターは作動しません。この段階で、次の条件が満たされるのを待ちます。具体的には、インタロック回路図においては、フタスイッチ(S1)がオンになることで回路の一部が閉じますが、完全な動作を開始するにはロックスイッチ(S2)がオンになる必要があります。この二重の条件により、システムは誤操作を防ぎ、安全性を確保します。

2.3 動作許可:条件が満たされた場合、回路が閉じてモーターが動作する。

次に、フタがロックされると、ロックスイッチ(S2)がオンになります。この時点で、フタが閉じていることを示すスイッチ(S1)もオンになっているため、両方のスイッチがオンになることで回路が閉じ、電流が流れ始めてモーター(M)が動作を開始します。

図1は、洗濯機の典型的なインタロック回路を示しています。この回路では、スイッチS1とS2が連動しており、両方が閉じている場合のみモーターMが動作します。S1はフタが閉じたことを検知し、S2はフタがロックされたことを検知します。これにより、フタが開いているか、ロックされていない状態での誤動作を防ぎます。

インタロック回路の読み方は、まず各スイッチやセンサーの位置を確認し、それぞれの状態を考慮して回路全体の動作を理解することが重要です。このプロセスにより、システムの安全性と正確な動作が保証されます。

このように、インタロック回路は複数の安全条件を満たすことで、誤動作や危険な動作を防止し、安全なシステム運用を可能にします。

 

3.インタロック回路図の書き方とルール

インタ ロック回路とは、特定の条件下でのみ装置やシステムが動作するように設計された安全回路のことです。これにより、不適切な操作や危険な状況を防ぐことができます。たとえば、以下のインタ ロック回路図の使用例を見てみましょう。

インタロック回路図の図例

 

制御部(上図)

制御部は、回路の操作や監視を行う部分で、この回路図の下部に該当します。制御部は通常、DC24Vの低電圧で動作し、安全性が高いです。人間が操作するスイッチ(S01, S02)やセンサー信号に基づいて回路の動作を制御し、複数のスイッチを使うことで安全性を確保します。また、アクチュエータ(AK1)は制御信号に応じて動作するデバイスで、リレーやソレノイドなどを使って主回路を操作するための信号を出します。

電力部(下図)

電力部は、高電圧や高電流を扱い、実際の機器を駆動する部分で、この回路図の上部に該当します。主電源としてAC220Vの高電圧交流電源が使用され、接触器(KM1)が制御信号を受けて大電流をオンオフします。この接触器は制御部のアクチュエータからの信号で動作し、モーター(M)に電力を供給して実際に機械的な作業を行います。

S1, S2

スイッチ

AK1

リレー

KM1

コンタクタ

M

モーター

 

一般的に、インタ ロック回路は複数のスイッチやリレーが組み合わされて構成されています。これらが特定の条件に従って連携することで、安全機能を発揮します。回路図を読む際には、各スイッチやリレーがどのような条件で作動するのか、そしてそれらがどのように連動しているのかを把握することが重要です。

このインタ ロック回路図では、次の条件が満たされたときにモーター(M)が動作します。S1(スイッチ1)が閉じて通常開接点が閉じ、S2(スイッチ2)が閉じて通常開接点が閉じます。その結果、KA1(リレー)が動作し、そのNO接点が閉じることで、コンタクタ(KM1)のコイルが励磁されます。これらの条件がすべて満たされたとき、KM1の主接点が閉じてモーターに電力が供給され、動作が開始されます。

また、片方のスイッチ(S1またはS2)のみがオンになった場合、インタ ロック回路が完全に動作しないため、モーター(M)は動作しません。これは、両方のスイッチがオンになることでリレー(KA1)が動作し、コンタクタ(KM1)のコイルが励磁される必要があるからです。このような仕組みは、洗濯機の安全機能、自動車のスタートシステム、産業機械の安全装置などに利用されています。

4.インタロック回路図作成フリーソフト——EdrawMax

EdrawMaxは、使いやすく豊富な機能を持つ回路図作成ソフトで、以下のステップで簡単にインタロック回路図を作成できます。

インタロック回路図

まず、EdrawMax公式サイトからソフトをダウンロードし、インストールします。次に、ソフトを起動して回路図のテンプレートを選択します。必要な回路図記号をドラッグ&ドロップで配置し、線で接続して回路図を作成します。最後に、作成した回路図を保存し、PDFや画像形式でエクスポートします。EdrawMaxの主な特徴には、直感的なユーザーインターフェース多様なテンプレートとシンボル、そしてクロスプラットフォーム対応(WindowsMacLinux)などがあります。

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まとめ

インタロック回路は、機械や電気システムの安全性を確保するために欠かせない要素です。本記事では、インタロック回路の基本概念、動作原理、回路図の書き方、そしてEdrawMaxを使用した回路図作成方法について解説しました。EdrawMaxは、直感的な操作が可能で、初心者でも簡単に使用できるユーザーフレンドリーなインターフェースが特徴です。豊富なテンプレートとシンボルにより、さまざまなインタロック回路図を視覚的にわかりやすく作成できます。さらに、クラウド連携と共有機能により、チームでのコラボレーションがスムーズに進みます。これから回路図作成を始めたい方や、電気系回路の視覚化に興味がある方は、ぜひEdrawMaxを試してみてください。簡単に高品質なインタロック回路図を作成し、システムの安全性と信頼性を高めることができるでしょう。