あなたは「フローチャート」を見たことはありますか?
フローチャートとは、作業の手順を見やすいように表した図のことです。多くのフローチャートは左から右、上から下へ読み進めるようになっています。書いてあることを矢印にそって読んでいくと、作業の流れが分かるようになっているので、多くの会社で仕事の指示書として使われています。
フローチャートを使って作業をすると、
- フローチャートを使って作業をすると、
- はじめてのことでもスムーズにできる
- 行動に困らない
という効果があります。
何か作業をしていて迷うことが起こると、手が止まってしまいませんか?指示されたとおりの結果にならないときなど、困ってしまいますよね。
でも大丈夫。その「困った」状況にならないようにするのがフローチャートなのです。
料理の手順をフローチャートにしてみよう
では、中学生の授業内容にフローチャートを応用してみましょう。今回は家庭科の実践フローチャートを作ってみました。
肉じゃがの作り方フローチャートとチャートの読み方
下の画像は、肉じゃが(3人分)の作り方のフローチャートです。
左側に材料の下ごしらえフローチャート・調味料・その他の項目があります。
下ごしらえフローチャートは、にんじん・じゃがいも・たまねぎ・豚肉で分かれており、上から順番に作業をしていくと下ごしらえが終わるようになっています。なにをすればいいか分かりやすいですね。
調味料・その他は計量して準備しておきます。右側は肉じゃがの作り方フローチャートです。
肉じゃがの作り方フローチャートは、上から矢印の順に読んでいくと、行う作業すべての流れを見ることができるようになっています。
ではチャートの読み方を説明します。
- だ円形は書いてあるとおりに行う部分です
『豚肉を入れる』→『豚肉の上から調味料を入れて味をからめる』なら、鍋に豚肉を入れたらすぐに調味料を入れます。
- ひし形は分岐点です
書いてある内容のとおりになっていたら「はい」の矢印の方向へ、違ったら「いいえ」の矢印の方向へ進みます。
- 吹き出しマークは調理のポイントです
雲のような形の吹き出しマークは、だ円形の行動を行う理由が書いてあります。
- 背景の薄い黄色は火の強さを中火に、淡いオレンジ色は強めの中火にする部分です
料理をするときは火の強さで悩みがちなので、一目見て分かるようになっています。
次に何をするかをすべて書いてあるので、はじめて作る料理でも、比較的スムーズに調理できそうですよね。
作り方フローチャートと料理のレシピの違いとは
さて、ここまで読んで「料理のレシピと同じでは?」と思った人もいるかもしれません。
作り方フローチャートと料理のレシピ、いったい何が違うのでしょうか。
肉じゃがの作り方の最初の部分である、肉を鍋に入れるときに、料理のレシピでは
- 鍋にサラダ油をひいて火をつける
- 豚肉を入れる
と書いてあります。
この書き方は料理に慣れている人ならいいのですが、料理初心者は
「いつ豚肉を入れればいいの?」と迷ってしまいがちです。
一方、作り方フローチャートは
- 鍋にサラダ油をひいて火をつける
- 鍋が熱くなった(はいorいいえ)
- (いいえなら鍋が熱くなるまで待つ)
- 豚肉を入れる
と書いてあるため、料理初心者でもいつ何をすればいいか迷いにくいです。
このように、フローチャートは「はい」「いいえ」の選択肢と、その次の行動を書くことで、迷ったり困ったりしないようになっているのです。
他にはどんなフローチャートが作れるの?
今回は家庭科に応用して肉じゃがの作り方フローチャートを例にしましたが、他にも
- 自分用レシピ
- 2時間で夕飯を作るには
- ミシンの修理の仕方
などのフローチャートを作ることができます。
自分用レシピは何種類も作ると、自分だけのレシピ集が完成します。市販の料理本とは違い、見やすいうえに分かりやすく、使いやすいですよ。
また家庭科以外では、以下のようなものをフローチャートに応用できます。
- 算数の因数分解の問題
- 理科の実験
- プログラミングの分析 など
フローチャートを作るうちに、自然とその科目を深く理解できるようになります。
他の人が実行しても困らないように分かりやすく作る必要があるので、夏休みの自由研究にもいいですよ。
まとめ
フローチャートを使って作業をすると、
- 一連の作業すべてを見ることができるから、作業の流れが分かりやすい
- 次に何をするか書いてあるから、はじめてのことでもスムーズにできる
- 「はい」「いいえ」の選択肢と、その次の行動を書いてあるから、困らない
というメリットがあることが分かります。
フローチャートの作り方で最も重要なのは、選択肢とその次の行動を書くことです。どの作業でも迷いそうな項目があったら「はい」か「いいえ」で次の行動を決めてしまいましょう。
今回肉じゃがの作り方フローチャートに使用したソフトは、Edraw Max(エドラマックス)というフローチャート作成ソフトです。
操作方法は、ドラッグ操作で画面に図形を入れたり、図形をクリックして線を引いたりするだけ。
Edraw Maxにはテンプレートも豊富にあるため、少し練習するだけで簡単にきれいなフローチャートが作成できて、おすすめです。
あなたもぜひ自分だけのフローチャートを作ってみてくださいね!